今週の絵本「どうしてどうして?」のご紹介です。
「どうしてどうして?」作:トニー・ミトン絵:ポール・ハワード訳:アーサー・ビナード出版:小学館
「どうして太陽はあかるいの?」
「どうしていなずまは光るの?」
「どうして夜になるとお月さんがでてくるの?」
身の回りには不思議がいっぱい。
好奇心あふれるこぐまくんの「どうして?」の質問に、お母さんぐまが丁寧にやさしく答えます。
「なんで?」「どうして?」の質問を繰り返す「なぜなぜ期」
止まらない「なぜなぜ攻撃」に、いけないと思いながらもうんざりしてしまう親御さんも多いのではないでしょうか。
お母さんぐまの愛情たっぷりの応答で、そんな疲れた親御さんの心までも優しく温めてくれる、とても優しい絵本です。
そして、この絵本、ことばのレッスンではー
という、疑問詞を使った質問に答える練習にぴったり!
①「どうして あくびがでるの?」 「どうして ねむくなるの?」 「どうして くしゃみが でるの?」 「どうして にじは 7色なの?」
などの質問とその答えを見ながら、「どうして~?」「~(だ)から」の文型を練習します。
②その文型に慣れてきたら、質問を聞いて、自分のことばでこたえる練習をします。
余談になりますがー
「なぜなぜ期」と一言で言っても、実は2歳頃に始まり6歳頃までの長い期間続きます。
そのため、一通りの対応ではなく、発達段階にあった対応が必要です。
たとえば、言葉のやりとりができるようになってきた2歳~3歳のお子さんの「なぜ?」「どうして?」は、その理由が知りたいというよりは、大人とのことばのやりとりを楽しんでいる場合がほとんどです。
その場合「それは、さっきも答えたでしょ?」と言ってしまったり、難しい表現で説明するよりも、擬音語や擬態語を使って言葉の理解を助けてあげると同時に、やりとりそのものを楽しめるように促してあげることが大切です。
4歳頃になると、言葉の発達とともに知識も広がり、知的好奇心も広がっていきます。
この時期になると、子どもの質問に口頭でこたえてあげるだけでなく、絵本や子ども用の図鑑、ナショナル ジオグラフィック キッズなどの雑誌、科学なぜなぜ110番などの子ども用サイトなどを利用して、子どもと一緒に答えを探すプロセスも重要です。そうしたプロセスを通して、子ども自身が自分が抱く疑問の答えを発見していく力を育ててあげることにつながるのです。
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