『Fault vs. Responsibility』

  テストで良い点が取れなかったのは、先生がちゃんと教えてくれなかったから。 マラソン大会でいい記録が出なかったのは、お母さんが走りやすい靴を買ってくれなかったから。   子どもたちが成長する過程では、様々な試練を経験していきます。 その試練一つ一つが子どもにとっては大きな壁で、直面するのは容易なことではありません。 そんなとき、誰かのせいにしたくなる気持ちも理解できます。   ただ、誰かのせいにしてその場の苦しみからは解放されたとしても、それは問題の本質的な解決ではありません。   上記の動画の中でWill Smithは、 『何か困難が起きたとき、その困難が誰のせいであるかは問題ではない。 その困難に立ち向かい克服するかどうかは自分次第である。 誰かのせいにして、その誰かに苦しみを味わわせたかったり、問題を解決させようとしても、問題は解決しない。そう思っている限り、「犠牲者」というモードから抜け出せない。 自分の気持ち、自分の人生、自分の幸せの責任は自分にこそある。』 と訴えています。   困難を他者のせいにしてそこにとどまるのも自分、困難を克服した先にある幸せをつかむのも自分ーだとしたら、後者を選んだ方がよいことは明確です。   子どもたちが遭遇する壁にどう直面しどう対処するかということが、自分の人生の主導権を他者にゆだねるのか自分で握るのかということにつながるのだということを理解できるよう支えてあげたいものです。   しかし、これは、子どもだけに当てはまることではないと思います。 Will Smithのメッセージは、日々の子育てや人間関係で悩んでいる大人にも向けられているものだと思うのです。   何かの問題を誰かのせいにしている限り、自分の人生の主導権を握ることはできません。 今の苦しみから抜け出し、ご自身とお子さんの幸せ・将来のためにどうしたらよいのか、前を向いて歩きだすためにどうすればよいのかー 一緒に歩んでくれる味方はきっといます。 一緒にがんばっていきましょう。    

まちで はたらく ひとたち

先日ご紹介した、“Community Helpers Language Packet”の日本語版を作成しました。   1. はたらくひとたち 16枚の『はたらくひと』の絵カードと16枚の『はたらくひと』に関する質問カードのセットです。 『はたらくひと』に関する語彙理解と表現をする練習のための教材です。 絵カードを2セット用意することで、メモリーゲーム等のアクティビティを楽しく行いながら、学習をすすめていくこともできます。 2. はたらくひとの のりもの 『はたらくひと』とそれぞれの働く人が乗る『のりもの』を組み合わせるワークシートです。 3. はたらくひとの どうぐ 『はたらくひと』とそれぞれの働く人が使用する『どうぐ』を組み合わせるワークシートです。 4. はたらくばしょ 『はたらくひと』と『はたらくばしょ』を組み合わせるワークシートです。 5. ひかく 2つの職業を比較する練習です。6枚のワークシートが含まれています。 6. おおきくなったら・・・ 将来の夢について考え、左側の四角枠に絵を描き、右側の空欄に単語を補充しながら、将来の夢に関する作文を書く練習です。 こちらの教材のTeachers Pay Teachersのサイトで入手可能です。 ぜひご利用ください♪  

Community Helpers Language Packet

There are so many people who work in our community. It is always fun AND important for kids to learn about the community helpers! I created a new material that uses a community helpers theme to address a variety of language skills. Community Helpers Language Packet   Included: 1. Who Am I? This part includes […]

Can we be the ONE Caring Adult?

[youtube https://www.youtube.com/watch?v=4p5286T_kn0] FBページでもご紹介したClint Pulverの動画ですが、こちらでもご紹介したいと思います。 ADHDの特性を持ち問題児として扱われ続けたクリント・パルバー。 その彼を理解し道しるべとなったジェンセン先生。   様々な特性を持つ子どもたち。   そうした子どもたちの自尊心を傷つけ、やる気を失わせ、二次的問題を生じさせるのも大人。 そうした子どもたちを受け止め、理解し、可能性を育てるのも大人。   後者の大人が増えていく世の中になればいいと心から願います。

絵本の紹介:ハロウィンにおすすめ “There Was An Old Lady Who Swallowed A Bat!”

帰国後初のハロウィーンが数日後にせまってきました!   『ハロウィン』は帰国後驚いたことシリーズの1つ。 15年前は、日本で『ハロウィン』のことを聞くことはなかったのですが、今ではすっかり日本に定着した様子の『ハロウィン』 いたるところでハロウィンイベントが催されていたり、スーパーにもハロウィンのお菓子コーナーがあったりします。   その雰囲気を楽しむだけでもいいのですが、せっかくなので、ハロウィンにちなんだ絵本をご紹介したいと思います。 There Was An Old Lady Who Swallowed A Bat! 著:Lucille Colandro、イラスト:Jared D. Lee、出版:Cartwheel Books   こうもりをのみ込んだおばあさん。 ふくろう、ねこ、おばけ・・・を次々とのみ込んでいきます。 そして最後に “TRICK OR TREAT!” と叫ぶおばあさん。   歌に合わせて、ハロウィーン関連の語彙を学んだり、登場するキャラクターの順序を楽しく学ぶことができます。 YouTubeに絵本の動画がありました🎃   HAPPY HALLOWEEN!!

相手にわかるようにお話する力

「今日、幼稚園で/学校で何したの?」 多くの方が、学校から帰ってきたお子さんに聞く質問だと思います。   その時、お子さんはどのように説明しているでしょうか? 相手にわかるように説明できているでしょうか?   このように、相手にわかるように説明することができるようになるためには、英語のWH-Questionsの要素を含めてお話する必要があります。   When? いつ? Who?  誰が? Where? どこで? What? 何を? How? どのように? Why? どうして?   この「報告する力」あるいは、お話を読んだり聞いたりして「要約する力」をつける練習で、私が愛用しているワークシートがありますので、ご紹介したいと思います。   Reading Retelling Hand Graphic Organizer   です。 *Teachers Pay Teachersのサイトから無料ダウンロードできます。   このワークシートでは、 親指:登場人物 人差し指:場面設定(いつ?どこで?) 中指:問題 薬指:出来事 小指:問題の解決法、結論 となっていますが、英語と日本語の文法の違いやお子さんの発達年齢に合わせて、私は適宜アレンジして使用するようにしています。たとえば、先ほどのWH-Questionsの要素を使って・・・ 親指:いつ? 人差し指:誰が? 中指:どこで? 薬指:何を? 小指:どのように?どうして? のように使います。   このグラフィックオーガナイザーの良いところは、紙と鉛筆がない場面でも使えるということです。 それぞれの指と要素が頭に入っていれば、手のひらを見ながら、必要な要素を整理してお話することができるのです。 すなわち、自分の手のひらを視覚ヒントとして使えるのです。   Amazon.co.jpでこんな付箋紙もみつけました。 興味のある方はどうぞ~  

『五感アクティビティーセット』

人間が持つ感覚、視覚(みる)・聴覚(きく)・嗅覚(におう)・味覚(あじわう)・触覚(さわる)の五感。 この五感は、私たちが生きていくためにとても重要です。 私たちは、五感を使って、外部の世界の情報を取り入れ、その情報を解釈し意味付けをしています。   例えば、食べ物について 赤ちゃんが離乳食を経て徐々に大人と同じ食べ物を食べることができるまでにいろいろな食材を体験します。 食べ物を目で見て(視覚)、手に取って固さや大きさを認識し(触覚)、お口にはこびながら食べ物の匂いを感じ(嗅覚)、モグモグを噛む音を聞き(聴覚)、舌で味を確かめます(味覚)。 こうした行動の積み重ねで、食べ物の学習がすすみ、好き嫌いも出てきます。 食べる感覚の意味付けも行われ、食べ物の名前を聞いただけ、食べ物を見ただけで味が想像できるようになります。   食べる行動だけでなく、自然の中には五感が刺激されるものがたくさんあります。 木々や花や土の色や香りや手触り、鳥や虫の鳴き声などなど。 このように、私たちは、外部の世界にある様々なものを五感を使って感じ取り、その感じ取った情報を解釈して意味付けすることで、私たちの行動や思考を形成しているのです。   五感を理解することは、自分を理解することにつながります。 また、五感を使って表現する力をつけていくことで、言語表現力も広がっていきます。   ーということで、『五感アクティビティーセット』のご紹介♪       五感絵カード 『ぼくの/わたしの ごかん』ワークシート 『ごかん の おはなし』 五感ワークシート 『ごかんをつかってひょうげんしてみよう』ワークシート   英語バージョンはこちらからダウンロードできます。

『それでいいよ だいじょうぶ』

『それでいいよ だいじょうぶ』(母子保健事業団 出版)という本があるそうです。 「この育て方でいいかしら」「うちの子、だいじょうぶかしら」そんな小さな不安や悩みをかかえたお母さん、お父さんを応援する本です。文章は詩のようで、絵本のような仕立てです。親を取り巻くまわりの人に向けたメッセージも同時に掲載しています。しみじみと心に届く「子育ての絵本」です。 株式会社 母子保健事業団のHPより引用   子育てには、不安や悩みがつきものです。 まして、我が子の発達に遅れやつまづきがある場合、その不安や悩みは大きく膨れ上がっていくであろうことは想像に難くありません。   日本に帰国してお会いしてきたママたち。 みなさん、不安や悩みを抱えながら、一生懸命子育てをしていらっしゃいます。   そしてー 「私の子育ての方法が間違っていたのでは?」 と自信を失い、御自分を責めていらっしゃるママにお会いすることがあります。   そんなとき、 「大丈夫!」 「お母さん、今まで、そして今も、とってもがんばってるよ!」 「それでいいんだよ」 と言葉をかけたくなります。   そもそも・・・ですが、なぜ、ママだけがこれほどまでに追い詰められるのでしょうか? 子育てとは、ママだけの仕事ではありません。 ママ、パパ、そして、おじいちゃんやおばあちゃん、親戚の方々、お友達の力も借りながら、みんなで愛情を注ぎながらがんばっていくこと ーだと思うのです。 それなのに、なぜ、ママだけが「私が悪い」と御自分を責めることになってしまうのでしょうか?   ママの不安や悩みが少しでも和らぐよう、そして、ママが自信をもって一歩ずつ前に進んでいけるよう、 『ママ、大丈夫!』 『一緒にがんばろう!』 という温かい支えがある中で子育てをがんばってほしい。 そして私も、その応援団の一人としてパパ・ママ・子どもたちを支えていけたらと願っています。  

『ぼく・わたしの一日』アクティビティーセット

愛用教材の一つ、『1日の時間帯(朝、昼、夕方、夜)の理解』ですが、この教材を作成したのは、6年ほど前。 日々のセラピーで英語と日本語を併用することが多かった時期に作成したため、両言語をセットにしていました。 現在、日本で臨床を行う中では、やはり日本語メイン。 ーということで、ワークシートを追加するなどの手直しを加えました。 1.ふるい分け ☆アクティビティー 1 絵カードを見ながら、各アクティビティーを行う時間帯(朝・昼・夕方・夜)に応じて絵カードをふるい分けます。 ☆アクティビティー 2 構文カードを使って「いつ、~するの?」と質問したり、「〇〇(朝、昼、夕方、夜)、~する。」と答える練習をします。 2.マッチング 16対の絵カードと文カードをマッチングしながら、一日の行動を表すフレーズに慣れ、文表現できるようになることを目指します。神経衰弱等のゲームを取り入れられるよう、厚手の紙に印刷することをおすすめします。 3.空欄補充 ☆アクティビティー 1 絵に合うフレーズをみつけて書く練習です。 ☆アクティビティー 2 絵に合う文を書きます。このアクティビティーでは、時間帯を表す表現(朝、昼、夕方、夜)も含めて文構成できるようになることを目指します。     英語バージョンはTeachers Pay Teachersのサイトから入手可能です。  

選択肢と自分で判断する力

以前『見通しを持つ力と場面切り替え』の記事で、見通しをもつことで場面の切り替えがスムーズにいくというお話をしました。 今日は、場面切り替えの際に役立つもう一つのコツについてお話したいと思います。 母:もうおうちに帰るよ。 子:やだ! 母:じゃあ、あと10秒ね。10, 9, 8, 7, 6, 5, 4, 3, 2, 1, 0! はい、おしまい。帰ろうね。 子:やだー!(走って別の場所に逃げる) 母:(ため息)   よくある光景です。   まだ遊びたい! 10秒なんて短すぎる!   子どもたちには子どもたちの言い分があるものです。   大人が言うことを聞かせようとすればするほど、子どもは抵抗したくなってしまい、最終的には強制的に遊びを終了させるために抱っこすると、手足をばたばたさせて必死に抵抗しながら大泣き・・・ということもよくあることです。 そんなことになりそうな時、選択肢を与えるという方法があります。例えば・・・ 母:もうおうちに帰るよ。 子:やだ! 母:じゃあ、あと10秒がいい?20秒がいい? 子:20秒! 母:1, 2, 3… 19, 20! はい、じゃあ、おもちゃを片付けて。おもちゃは一人で片づける?ママと一緒にする? 子:ママと一緒。 母:じゃあ、一緒にお片付けしようね。 母:上手にお片付けできたね。また、遊びに来ようね。 子:うん!   「おうちに帰るよ」という言葉を聞いた時の反応は上の例と同じですが、その後の子どもの反応は大きく違ってきています。 選択肢を与えられることにより、自我が芽生えつつある子どもの自尊心がくすぐられ、抵抗が少なくなります。また、子どもが自分で選択することにより、その選択の結果から学ぶチャンスを得ることにもつながります。 こうした一つ一つの経験により、子どもたちは自分で考え自分で判断する練習を積み重ねていくことができるのです。 子どもの判断力を育て、子育てが楽になるちょっとしたコツ。 ぜひお試しください♪