アメリカからやってきたおもちゃたち

Kinetic Sand

以前、「Like a dog with two tails」という記事で、アメリカ出張中の夫に持って帰ってきてもらったセラピー用おもちゃをご紹介しましたがー 重いものやかさばるものばかりで、「申し訳ない」と思いつつ、長年暮らしたアメリカのおもちゃに愛着もあり・・・実は事あるごとにお願いして持って帰ってきてもらっていました。そんなおもちゃたちを、まとめてご紹介します。 キネティックサンド (Kinetic Sand) 「魔法の砂」と(勝手に)呼んでいるこの砂・・・とっても不思議な砂なんです。 98%の砂と2%のシリコン素材でできているこの砂、砂同士がつながっているような感じなので、部屋が砂だらけになりにくい。そして、握ってお団子を作ったり、ケーキを作っておもちゃのナイフで切ったり、自由自在に形を作ることができます。 砂の中にフィギュアや絵カードを隠して、宝探しゲームをしながら語彙や構文、構音の練習をするなど、セラピーアクティビティを楽しくしてくれる頼もしいおもちゃです。 Rainbow Pebbles 6つの大きさの6色の石がセットになったRainbow Pebbles 大小 色名 の学習はもちろんですが、 大きい赤い石 2番目に小さい青い石 などの構文の練習 そして、「一番大きい黄色い石をちょうだい」など要求表現の練習もできます。 そしてもちろん、セットに含まれている写真カードを見ながら、何の模様を作るか話し合ったり、石を分け合ったりーといったようなソーシャルスキルにも取り組むことができます。 おままごとセット おままごとセットなら、日本にもたくさんあるのですが、「ついでにー」ということで、一緒に持って帰ってきてもらいました。 言語発達上、とても重要な遊びである「ごっこ遊び」の代表といえばおままごと。 ごっこ遊びをするだけでも素晴らしいのですが、発達目標に沿って 色分け カテゴリー 「長くて黄色くて甘い果物」のように言葉を使ってモノを表現する力やその表現を聞いて理解する力につながるなぞなぞ遊び など、おままごとセットは、様々なことばのアクティビティに活用できる優秀なおもちゃです。 いつか、Suzuki Speech Roomのおもちゃ人気投票をしてみたら面白いかも! そんなことを考える今日この頃です。

水切りラックを使ったアクティビティ

水切りラックを使った構音練習

左の写真、ご存じの方、いらっしゃいますか? 実はこれ、在米中に愛用していた水切りラックなんです。 自宅キッチン用に購入したものなのですが、セラピーグッズとして利用できることがわかり、セラピー用にもう1つ購入した経緯があります。 ーで、今回、Amazon.co.jpで販売していることがわかり、早速注文しました! では早速、この水切りラックを使った「言語聴覚療法」アクティビティをいくつかご紹介します。 絵カードを使った構音や語彙・構文のアクティビティ 芝生のようなこの水切りラック、絵カードをしっかりを立てることができる優れモノです。 複数の絵カードを手に持つことが難しいお子さんでも、絵カードの表をしっかり見ながら構音や構文の練習をすることができます。 この水切りラックがあれば、絵カードを使って「Guess Who?」や「Go Fish」などのカードゲームをすることも可能です! 食べ物や動物のピースを使ったアクティビティ おままごとに使う食べ物ピースや動物フィギュアなどを使ったアクティビティもあります。 動物フィギュアを使うと、まるで動物たちが芝生の中で遊んでいるように見え、言語聴覚療法をさらに楽しいものにしてくれます。 ①表現する練習 ピースを一つ一つ手にしながら、色や大きさなどの特徴を言う練習をします。 「灰色」「大きい」「鼻が長い」など、単語やフレーズで表現することができたら、それらをつなぎ合わせて文で表現できるように促すことで、表現力が広がっていきます。 ②言語情報を聞いて理解する練習 ①の表現する練習の反対ですが、大人が「動物園に住んでいる、大きくて鼻が長い灰色の動物は何?」のように問題を出し、『芝生』の中にいる動物の中から、問題に合う動物を探します。 ③動作語や状態をあらわすことばの練習 「カエルは何してる」→跳んでいる 「金魚は何してる?」→泳いでいる など、動物フィギュアを操作しながら動作語を言う練習をします。 また、 カメは「ゆっくり」歩いているね 犬は「はやく」走れるね など、状態をあらわす表現を使う練習もできます。 ④文で表現する練習 単語やフレーズでの表現ができるようになったら、 「カメが芝生の上をゆっくり歩いている」など、言葉をつなげて文で表現する練習もできます。 余談ですが、この水切りラック、コップやお皿を『芝生』に固定して乾燥させることができる優れモノです。 本来の目的である「水切り」としてもおすすめです♪

Whoonu!

アメリカで臨床をしているときのお気に入りのゲーム「Whoonu」をご紹介します。 【遊び方】 「Whoozit」となるプレーヤーを決めます。 残りのプレーヤーは、カードの山から上から4枚ずつカードをとり、手持ちのカードの中から「Whoozit」が好きだと思うカードを1枚(プレーヤーの数が少ない場合は2枚)選び、「Whoonu封筒」に入れます。 「Whoozit」は封筒からカードを取り出し、一番好きではないものから一番好きなものをランク付けし、一番好きではないものには、トークン1を、その次にトークン2を、そして一番好きなものにはトークン6を置きます。 残りのプレーヤーは、自分で選んだカードに応じて、トークンを受け取ります。 「Whoozit」は時計回り(あるいは反時計回り)に交代します。 最後にトークンの合計得点を計算し、得点が一番高い人が「勝ち」となります。 グループ個別療育を行う場合には、仲良くなるきっかけ作りも含めてこのゲームを使用することもありましたが、何より活躍してくれたのが、ソーシャルスキルのグループ個別療育でした。 「順番の理解」「勝敗の理解」「負けを受け止めること」を練習することに加えて、「相手の好きなものを想像する」というゲームの趣旨から「相手の立場に立って考える」練習にもってこいのゲームなのです。 昨夜、なんとなく、わが子たちと一緒にWhoonuをしてみて、その魅力を再確認。 小学生も娘も中学生の息子も、そして大人の私もみんなが楽しめるゲームなのです。 ゲームをした後、ふと、言語聴覚療法でも使いたいな!と思い、その勢いで日本語カードを作っちゃいました! ソーシャルスキル以外にも、言語表現を拡げる練習や、なぞなぞ等のアクティビティを通して、聴理解や質問応答の練習をすることもできます。 小学3年生から始まる英語教育の場面でも使えそうですね! 幅広い目的で活躍できるWhoonu、ぜひお試しください♪

Like a Dog with Two Tails

タイトルの「Like a dog with two tails」とは、大喜びするという意味のイディオムなのですが、週末、まさにその「Like a dog with two tails」状態になっていました。 ーというのも、アメリカに出張中だった夫に購入をお願いしていたセラピー用のおもちゃがやってきたからです! 1本の尾では足らず、2本の尾を振ってしまうほど嬉しい再会だったおもちゃたちはこちらです↓ ミスター&ミセス ポテトヘッド 以前、「持って帰ってくればよかった」おもちゃ編の記事でご紹介した「ミスター&ミセス ポテトヘッド」です。 リクエスト表現、身体部位の理解・表出、2語連鎖、順番の理解など、幅広い目的で活大活躍のミスター&ミセス ポテトヘッド。 帰国時に持って帰らなかった後悔の気持ちが強く、ついには手作りしてしまうほどだったのですがー ミスター&ミセス ポテトヘッドに再会できて、感無量! Play-Doh:粘土 Play-Dohとは、アメリカで広く使われている子ども用粘土です。 無毒・非刺激性・非アレルギー性で、小さなお子さんでも安全に遊ぶことができます。 今回は、イースターが近いということで、イースターエッグに入ったPlay-Dohを買ってきてくれました。 プラスチック製イースターエッグ イースターの時期だけでなく、1年通して愛用していたプラスチック製のイースターエッグ。 本来の使い方は、卵の中に一口サイズのお菓子を入れて見えないところに隠し、子どもたちがその卵を探すーというイースターエッグハントで使うためのものです。 「卵を割って、中身を取り出す」という過程を楽しんでくれる子どもたちが多く、セラピーでは、お菓子の代わりに発達目標である語彙やフレーズをあらわす絵や文字カードを入れて、ことばの練習をします。 単調なドリル練習を楽しいものにするための「ひと工夫」のために、このイースターエッグが大活躍するのです。 そんなこんなで、イースターエッグが再び、Suzuki Speech Roomのセラピー教材の仲間入りを果たしました! Object Form Magnets:フォームマグネット この教材は、在米中は持っていなかったものなのですが、「ついでに・・・」と一緒に買ってきてもらいました(苦笑) アメリカで活躍されているスピーチ・ランゲージ・パソロジストさんが紹介されていた教材で、機会があれば入手したいと思っていた教材です。 「うさぎ」「時計」「家」「ぶどう」「傘」「ボール」などなど、計60個のフォームマグネットが入っています。 事物名称やカテゴリー、なぞなぞなど、この教材を使ったセラピーアイディアは無限大です! おもちゃを手にしながら、セラピーでお会いするお子さん方の笑顔を想像して、また笑顔。 まだしばらく”A dog with two tails”の状態が続きそうです。 それぞれのおもちゃを使ったセラピーについては、また後日ご紹介しますね。

バリアゲーム

アメリカで言語病理学の大学院生だった頃に出会ったのが「バリアゲーム」 ことばの発達はもちろん、構音やソーシャルスキルの練習など、言語聴覚療法で大活躍の「バリアゲーム」をご紹介します。 バリアゲームとは 1. 場面設定 バリアゲームとは、2人以上で遊ぶゲームで、それぞれのプレイヤーの間に「バリア」となるついたてを置き、他のプレイヤーの手元が見えないように設定します。 すべてのプレイヤーには同じ教材を用意します。 2. 役割 「指示を出す順番」「指示を聞く順番」を決めたらゲーム開始です。 バリアゲームを使ったアクティビティ例 1.位置を表す表現 「犬は木の箱の上に立っています」 「牛を納屋の中に入っています」 「猫がりんごの木の下で寝ています」 など、位置を表す表現を使って言語指示を出したり、指示を聞いて理解する練習をします。 2.語彙 バリアゲームに使用する背景画や絵のピースを個別療育目標に沿って選択することで、お子さんに獲得してほしい語彙の学習をすすめることができます。また、「大きい牛」「小さい羊」などの形容詞や「赤いりんご」「黄色い鳥」などの色名を学習するのにもバリアゲームは適しています。 3.吃音や構音 吃音の「スムーズに話す練習」や構音の「カ行の音を正しく発音する練習」にも効果的です。 練習のことばを繰り返し言うだけのドリルは、子どもたちにとってはとっても退屈。 バリアゲームなどのゲームを使って楽しく練習していくことで、練習が単調ではなくなり、積極的に練習に取り組めるようになります。 4.ソーシャルスキル 指示を出す時は、相手を見る 質問をしたり、質問に答えたりする 指示が分かりにくかった場合は、「もう一度言ってもらう」「わかりやすいように説明してもらう」ようにお願いする 等、ソーシャルスキルの練習目標もこの「バリアゲーム」を通して練習することができます。 バリアゲーム用の教材以外にも、積み木や塗り絵などを使うこともできます。 背景となる絵とその背景画に配置する絵のピースを用意すれば、バリアゲームを手作りすることもできます。 ぜひお試しください。

楽しい語彙学習~反対ことば編

楽しい語彙学習~反対ことば編

絵カードを使った語彙学習は効率的であったり、ターゲットを絞った学習ができるというメリットがあるのですが、単調になりがちというデメリットも。 言語聴覚療法でも絵カードは登場します。 絵カードを使っていても「楽しい」個別療育になる工夫をご紹介します。   ターゲット:反対ことばの獲得・使用 まずは、絵カードを使って、ターゲットとなる反対ことばを紹介。     ここから楽しい部分に突入! 『神経衰弱』『ババぬき』『ジジぬき』ゲームをしながら、反対ことばの練習   Jengaを使って、さらに反対ことばの練習   反対ことばを覚えてきたら、「なつは あつい。ふゆは さむい。」「わたしの ては ちいさいけど、おとうさんの ては おおきい。」など、反対ことばを使った文章を作る練習もゲームに盛り込んでいきます。   キーワードは「楽しい!」です。 大人も子どもも楽しめる学習のコツ探し、これからも続けていきたいと思います。

ことばの学習~テーマ:動物

ことばの学習~テーマ:動物

以前の記事で、毎日の生活や学習において「カテゴリー」概念が重要な役割を果たすというお話をしました。   今日は、カテゴリーの中でも「動物」に焦点をしぼったアクティビティをご紹介します。     「動物」というカテゴリーをさらに「ペット」「動物園にいる動物」「牧場にいる動物」に分けます。   動物の絵カードやフィギュアをそれぞれのカテゴリーに分けながら、カテゴリー学習に加えて、お子さんの発達目標に沿った個別療育を行っていきます。 語彙学習 「いぬ」「うし」「ぞう」といった動物名はもちろんですが、動物の鳴き声や「はしる」「およぐ」「なく」といった動詞、「はやい」「ながい」といった形容詞、「くろ」「しろ」「はいいろ」などの色名など、様々な語彙学習ができます。 語連鎖 「いぬが はしる」「にわとりが『コケコッコー』となく」「ぞうが はなで りんごをとる」などのように、発達段階に応じた語連鎖の学習ができます。 様子をあらわす言葉 「ハムスターの けは ふわふわだね」「ぞうは のっしのっしと ゆっくり あるくね」など、様子をあらわす言葉の学習ができます。 なぞなぞ 「どうぶつえんに すんでいる、はなが ながい どうぶつは なぁんだ?」「さんぽが すきで ワンワンほえる どうぶつは なぁんだ?」などの質問を聞いて答える練習ができます。   実は、このアクティビティ、絵カードだけではなくフィギュアを使うことにも意味があります。 動物のフィギュアを動かしながら、「ぞうさんが のっしのっし あるいてるね」「にわとりが コケコッコーってないてるね」などのことばの練習をすることで、単調になりがちな個別療育を楽しくすることができるのです。しかも、フィギュアを触りながら「きりんさんの くびは ながーいね」「ぞうさんの おはなも ながーいね」など、目と耳だけでなく、手も使いながら、多感覚的にことばを学ぶこともできます。   個別療育が終わったら、動物フィギュアを使って遊んでみたり、動物の絵本を読むのもいいですね。

絵本の紹介~ソーシャルスキルの学習におすすめ「むしゃくしゃかぞく」

むしゃくしゃ→にこにこ

図書館で出会った絵本「むしゃくしゃかぞく」をご紹介します。 書名:むしゃくしゃかぞく  著者名:ラッセル・ホーバン  イラスト:リリアン・ホーバン  翻訳者名:福本友美子  出版社名:あすなろ書房   いつもむしゃくしゃしているむしゃくしゃ家族。 ごはんを食べているとき、だれも「いただきます」も「ありがとう」も「おいしいね」も言いません。 みんないつもむしゃくしゃしていて、お互いに怒鳴ったり叩いたり蹴ったりしています。 むしゃくしゃしてるから、凧を作ってもうまくあがらないし、池に飛び込んでも泳げないし、だから余計にむしゃくしゃ。   そんなある日   むしゃくしゃぼうやが野原で「ふわふわぽわん」を見つけて、家に持って帰ります。   なんだかいい気分になって、晩御飯にシチューをもらって「ありがとう」といいます。 それから、ふわふわーっとテーブルの上にやってきた「ふわふわぽわん」 みんな、なんだかいい気分になって、家族みんなニコニコ。 子どもたちは凧をあげることができるようになり、すいすい泳げるようにもなりました。 みんなで仲良く木の実を集めたり、歌を歌ったり・・・ 「むしゃくしゃかぞく」はいつの間にか「にこにこかぞく」になっていました。   そんなお話です。   図書館でこの本を見て「ソーシャルスキルの個別療育にぴったり!」と思い、思わず手に取りました。 表情、声のトーンといったノンバーバルに加えて実際に口にする言葉の理解 そして、 自分の言葉・表情・態度は、いい意味でも悪い意味でも周囲の人に影響することや ネガティブな言動はネガティブな結果を招いてしまうことがあること 反対に、ポジティブな言動はポジティブな影響・結果につながること   「むしゃくしゃかぞく」のストーリーを振り返りながら、毎日の生活で実際に起こったこと・起こりうることを話し合ってみるのはどうでしょう。   先日お話した『幼児期にお話したソーシャルスキル』の中でも触れていますが、ソーシャルスキルは幼い子どもから大人まで毎日の生活の中でとても重要なスキルです。 毎日のちょっとしたきっかけも利用して、学んでいけるといいですね。  

絵本の紹介~言語発達「もりのおふろ」

もりのおふろ

寒い日が続いていますね。 お風呂にゆっくりつかって、体と心を温めるのが一番!   そんな寒い冬にぴったりの絵本がこちら   もりのおふろ(著:西村敏夫 出版:福音館書店)   森のおくでわいているおふろへ ライオンがやってきて、体を洗います そこへゾウがやってきて、ゾウはライオンの背中を洗います そこへワニ、ブタ、オオカミ・・・と次々と動物たちがやってきて みんなで輪になって「ごしごし しゅっしゅ ごしごし しゅっしゅ」と背中を洗い 「おゆを ざぶーん」とかけて 「おふろへ どぼーん」 「あー ごくらく ごくらく いいきもち!」 とみんなでおふろで温まるお話です。   この絵本に出会ったのは、10年ほど前。 当時幼かった息子が日本語を楽しく学ぶきっかけになればと思い参加したのが、インターナショナルスクールのサマーキャンプ。 サマーキャンプ終了時の発表会を見に行き、そこで子どもたちが演じていたのが「もりのおふろ」の劇でした。 とても楽しそうに演じる子どもたちを見て、私もすっかり、この絵本のとりこに。   「ごしごし しゅっしゅ」というフレーズが繰り返され、 最後に続く「おゆを ざぶーん」 「おふろへ どぼーん」 「あー ごくらくごくらく いいきもち!」   読むだけでも素晴らしい絵本なのですが、言語聴覚士としては、個別療育でも子どもたちにこの絵本の醍醐味を味わってもらいたい!   ーということで、言語聴覚療法でも「もりのおふろ」はよく登場します。 動物のフィギュアを使って、物語を再生   そして、「〇〇が △△を あらう」という構文や助詞の練習   絵本の魅力を最大限にいかしながら、楽しくことばの練習。 ご家庭でもどうぞお試しください    

絵本の紹介~字のない絵本

評価場面でも個別療育場面でも活躍する字のない絵本をご紹介します。   検査場面では 絵本を見ながら、ストーリーについて考えてお話してもらうことで、自由発話でのことばの様子をみます。 構音の誤りはあるかな? 吃音はあるかな? どういった語彙を使って表現するのかな? 文法的な誤りはないかな? 登場人物や場面設定、話の順序などを含めてお話できているかな? 聞き手の理解を考慮しながらお話できているかな?   などなど、市販の検査道具だけでは得られない言語・コミュニケーション力について知ることができます。   そして、評価で得られた結果をもとに、個別療育を開始します。 そしてもちろんー 構音練習 スムーズにお話する練習 語彙力を広げる練習 相手にわかるように順序立ててお話する練習 など、個別療育場面でも字のない絵本は活躍します。   私は、アメリカで大学院在学中に出会った『A Boy, a Dog and a Frog』シリーズ(Mercer Mayer著)を今でも気に入って使っているのですが、うえののりこ著『ぞうのボタン』、太田大八著『かさ』、アン ブルイヤール著『ねこさんびき』など、他にもさまざまな字のない絵本があるようです。         著:うえののりこ 出版:冨山房  / 著:太田大八 出版:文研出版  / 著:アン ブルイヤール 出版:すえもりぶっくす   文字がないからこそ、想像力がかきたてられる字のない絵本。   おすすめです♪