発話以外の機能訓練(NSOMRs)の効果は?/Are Non-Speech Oral Motor Exercises Evidence Based?

発話が不明瞭なお子さんのセラピーで頻繁に行われている発話以外の機能訓練(いわゆる口腔機能運動)。その効果は実証されているのでしょうか?Some clinicians use non-speech oral motor exercises for clients who have speech sound disorders, but is it evidence-based? 発話以外の機能訓練(NSOMEs)とは? 目的:唇・顎・舌・軟口蓋等の構音器官の筋力、可動域 協調運動の改善 例:吹く・吸う・噛む・舐める等の練習 What are Non-Speech Oral Motor Exercises (NSOMEs)? Purpose: To improve strength, range of motion, and coordination of speech musculature (e.g., lips, jaw, tongue, soft palate) Examples: blowing, sucking, chewing, licking etc. 発話以外の機能訓練(NSOMEs)の効果は、残念ながら実証されていません。 The […]
What Are Phonological Awareness & Phonics?

I am often asked the questions about phonological awareness vs. phonics.Today, I will talk about the differences between the two. Phonological Awareness Phonological awareness refers to the awareness of the sound structure of a spoken language and the ability to manipulate sounds. Examples: Identify words that rhyme Recognizing alliteration Segmenting a sentence into words […]
バイリンガル児の構音セラピー/Articulation Therapy for Bilingual Children

今日は、バイリンガル児の構音セラピーのすすめ方についてお話したいと思います。Today, I would like to talk about the steps to treat speech sound errors in bilingual children. 両言語に共通する誤りのパターンから開始/Start with the phonological deviations common to both languages 例えば、口蓋化構音(タ行がカ行に近い音になるパターン)があるお子さんの場合、英語では”duck”が”guck”に近い音で発音され、日本語では「たいこ」が「かいこ」に近い音で発音されます。このように、両言語に共通して見られる誤りのパターンから構音練習を開始することで、一方の言語で獲得された正しい構音方法がもう一方の言語に般化されることがあります。For example, a child who has an error pattern of backing, he/she will say “guck” for “duck” in English and “Kaiko” for “Taiko” in Japanese.Start with the error patterns […]
水切りラックを使ったアクティビティ

左の写真、ご存じの方、いらっしゃいますか? 実はこれ、在米中に愛用していた水切りラックなんです。 自宅キッチン用に購入したものなのですが、セラピーグッズとして利用できることがわかり、セラピー用にもう1つ購入した経緯があります。 ーで、今回、Amazon.co.jpで販売していることがわかり、早速注文しました! では早速、この水切りラックを使った「言語聴覚療法」アクティビティをいくつかご紹介します。 絵カードを使った構音や語彙・構文のアクティビティ 芝生のようなこの水切りラック、絵カードをしっかりを立てることができる優れモノです。 複数の絵カードを手に持つことが難しいお子さんでも、絵カードの表をしっかり見ながら構音や構文の練習をすることができます。 この水切りラックがあれば、絵カードを使って「Guess Who?」や「Go Fish」などのカードゲームをすることも可能です! 食べ物や動物のピースを使ったアクティビティ おままごとに使う食べ物ピースや動物フィギュアなどを使ったアクティビティもあります。 動物フィギュアを使うと、まるで動物たちが芝生の中で遊んでいるように見え、言語聴覚療法をさらに楽しいものにしてくれます。 ①表現する練習 ピースを一つ一つ手にしながら、色や大きさなどの特徴を言う練習をします。 「灰色」「大きい」「鼻が長い」など、単語やフレーズで表現することができたら、それらをつなぎ合わせて文で表現できるように促すことで、表現力が広がっていきます。 ②言語情報を聞いて理解する練習 ①の表現する練習の反対ですが、大人が「動物園に住んでいる、大きくて鼻が長い灰色の動物は何?」のように問題を出し、『芝生』の中にいる動物の中から、問題に合う動物を探します。 ③動作語や状態をあらわすことばの練習 「カエルは何してる」→跳んでいる 「金魚は何してる?」→泳いでいる など、動物フィギュアを操作しながら動作語を言う練習をします。 また、 カメは「ゆっくり」歩いているね 犬は「はやく」走れるね など、状態をあらわす表現を使う練習もできます。 ④文で表現する練習 単語やフレーズでの表現ができるようになったら、 「カメが芝生の上をゆっくり歩いている」など、言葉をつなげて文で表現する練習もできます。 余談ですが、この水切りラック、コップやお皿を『芝生』に固定して乾燥させることができる優れモノです。 本来の目的である「水切り」としてもおすすめです♪
バリアゲーム
アメリカで言語病理学の大学院生だった頃に出会ったのが「バリアゲーム」 ことばの発達はもちろん、構音やソーシャルスキルの練習など、言語聴覚療法で大活躍の「バリアゲーム」をご紹介します。 バリアゲームとは 1. 場面設定 バリアゲームとは、2人以上で遊ぶゲームで、それぞれのプレイヤーの間に「バリア」となるついたてを置き、他のプレイヤーの手元が見えないように設定します。 すべてのプレイヤーには同じ教材を用意します。 2. 役割 「指示を出す順番」「指示を聞く順番」を決めたらゲーム開始です。 バリアゲームを使ったアクティビティ例 1.位置を表す表現 「犬は木の箱の上に立っています」 「牛を納屋の中に入っています」 「猫がりんごの木の下で寝ています」 など、位置を表す表現を使って言語指示を出したり、指示を聞いて理解する練習をします。 2.語彙 バリアゲームに使用する背景画や絵のピースを個別療育目標に沿って選択することで、お子さんに獲得してほしい語彙の学習をすすめることができます。また、「大きい牛」「小さい羊」などの形容詞や「赤いりんご」「黄色い鳥」などの色名を学習するのにもバリアゲームは適しています。 3.吃音や構音 吃音の「スムーズに話す練習」や構音の「カ行の音を正しく発音する練習」にも効果的です。 練習のことばを繰り返し言うだけのドリルは、子どもたちにとってはとっても退屈。 バリアゲームなどのゲームを使って楽しく練習していくことで、練習が単調ではなくなり、積極的に練習に取り組めるようになります。 4.ソーシャルスキル 指示を出す時は、相手を見る 質問をしたり、質問に答えたりする 指示が分かりにくかった場合は、「もう一度言ってもらう」「わかりやすいように説明してもらう」ようにお願いする 等、ソーシャルスキルの練習目標もこの「バリアゲーム」を通して練習することができます。 バリアゲーム用の教材以外にも、積み木や塗り絵などを使うこともできます。 背景となる絵とその背景画に配置する絵のピースを用意すれば、バリアゲームを手作りすることもできます。 ぜひお試しください。
Halloween Articulation S Fun Packet
Halloween is only a month away! Kids are getting excited about costumes and candy here in Japan, too. So, let’s use this excitement of Halloween for kids to enjoy speech activities. Halloween Articulation S Fun Packet Target Sounds: Initial S, Medial S, Final S & S-Blends This packet includes: Picture Cards BING Game Hidden […]
アクセント? それとも構音障害?
今回は、アクセントによる音の誤りと構音障害の違いについてお話したいと思います。 日本には地域によって様々な方言がありますが、アメリカにも方言があります。また、第二言語を学ぶ場合、第一言語の特性が第二言語の発音に影響を及ぼすため、音やイントネーションに誤りが生じます。 では、このアクセントによる音の誤りと構音障害に見られる音の誤りの違いはなんでしょうか?ここでは、主に、第一言語と第二言語についてお話します。 アクセントとは、第二言語を使う場合に、第一言語の音の特性に影響を受けるために音の誤りが生じるものであり、第一言語を話す場合には音の誤りは見られません。一方、構音障害による音の誤りは、機能的にある特定の音を発声することが困難であるため、第一言語・第二言語に関わらず、その音を発声することができない状態になります。 例えば、Sの音をTの音に置き換えて発音してしまう問題がある場合、日本語を話している場面では、「さかな」のことを「たかな」と言ってしまいますし、英語を話している場合には、”Sun(太陽)” を ”Tun”と発声してしまうことになります。 アクセントに関しては、本人が希望する場合は”accent modification” あるいは “accent reduction” という分野でスピーチセラピーを受けることが可能ですが、本人が希望しない場合は、その人の文化を尊重する意味において、スピーチセラピーの対象にはなりません。 同様のことが方言にも言えます。本人が希望する場合は、生まれ育った地域の方言を出さずに別の方言あるいは標準語を話す練習をすることもできますが、その必要がない場合は、その方が生まれ育った方言を否定したり矯正することは適切ではありません。 多文化・多言語が混在する現代社会では、お互いの言語と文化、意見を尊重することが求められます。その中で、アクセントと構音障害の違いを正確に診断し、必要なサポートを必要な方に提供するのがSLPの役割と言えるでしょう。
英語Rの発音について
日本人が苦手なRの発音ですが、日本人がRをうまく発音できない場合、その多くは「構音障害」ではなく「アクセント」によるものです。この「構音障害」と「アクセント」の違いについては後日お話します。 今日はまず、Rの発音についてお話したいと思います。 以外と知られていないことですが、Rの発音は3タイプに大別されます。 1.母音の直前につくR(Prevocalic R) 2.Rと別の子音の組み合わせ(R-blends) 3.母音の後に続くR(Vocalic R) それぞれのRについてもう少し詳しく見ていきましょう。 1.母音の直前につくR(Prevocalic R) Rで始まる単語がこのタイプのRになります。 red(赤) right(右) rabbit(うさぎ) などの単語がこのタイプに含まれます。 2.Rと別の子音の組み合わせ(R-blends) このタイプには、br-, cr-, dr, fr, pr-, tr-で始まる単語が含まれます。 breakfast(朝食) crayon(クレヨン) drink(飲み物) frog(蛙) present(プレゼント) tree(木) 3.母音の後に続くR(Vocalic R) このタイプには、6種類の音(-ar, -er, -or, -air, -ear, -ire)が含まれます。 artist(アーティスト) teacher(教師) door(ドア) airplane(飛行機) earrings(イヤリング) fireman(消防士) アメリカ人の子どもの中でも、Rの音の獲得につまづいているお子さんが多くいます。Rの発音では舌の動きがキーとなりますが、その舌の動きが視覚的にとらえにくいのがひとつの原因かもしれません。まして、日本人にとっては、日本語に含まれない音であるため、Rの発音に苦労するのも当然かもしれません。 ハロウィーンのテーマでRの教材を作成しました。 ダウンロードはこちらから♪
ホリデーシーズン構音ワークシート
本日作成した、構音ワークシート(ホリデーシーズン仕様)のご紹介。 R語頭音 SH語頭音 SH語中&語尾音 こちらのワークシート、TeachersPayTeachersのサイトから無料ダウンロードできます。 Enjoy!!
Halloween Articulation R Fun Packet – Prevocalic
Here is another Halloween themed material. It is always nice to incorporate fun activities into therapy sessions. Target Sounds: Prevocalic R, R-blends, and Vocalic R Games included in this packet are: BINGO Hidden Pictures Board Game The packet is available HERE! Enjoy!!