今週ご紹介する絵本は「ちいさなヒッポ」です。
「ちいさなヒッポ」著:マーシャ ブラウン 翻訳:うちだ りさこ 出版:偕成社
おかあさんといつも一緒のヒッポ。ちいさなヒッポは、シマウマや仲間のカバ、水牛に話しかけながらカバの言葉を学びます。
ある日、川の中で仲間たちが眠っている間に、ヒッポはひとりで川に遊びに出ます。そこで、大きなワニに襲われてしまいます。そこで、ヒッポは必死に「グァオ、たすけて!」と叫びます。その声を聞いたおかあさんはヒッポのもとにかけつけ、ワニをがぶりと口にくわえて、放り投げ、ヒッポを助けるのでした。
そしてその晩、お母さんにお小言をもらいながら、カバの言葉をまた練習するヒッポ。
ダイナミックな木版画が、カバの母と子のきずなの強さをうまく表現している絵本です。
この本に出会ったのは、今は思春期真っ盛りの息子がまだ2-3歳の頃だったと思います。
その時から10年以上愛用している、とても愛着のある絵本です。
では、この絵本を使ってことばのレッスンで行うアクティビティのいくつかをご紹介します。
動作語
場所をあらわす語彙
擬音語・擬態語
フレーズ
等々
1.登場人物(動物)
「お話には誰が出てきた?」
「ヒッポは誰に話しかけた?」
などの質問をしながら、お話に登場する動物名を答えてもらいます。
2. 場面
「どこ」「いつ?」といった質問に答えながら、お話の場面設定について考えます。
また、「お昼は何をしてるの?」「夜は何をするの?」といった質問を通して、カバの生活について答える練習をします。
3. 出来事&気持ち
「お母さんと一緒にいる時、ヒッポはどんな気持ちだった?」
「わにがせまってきたとき、ヒッポはどんな気持ちだったと思う?」
などの質問で、お話の中の出来事とその時のヒッポやお母さんの気持ちを考える練習をします。
お話の中の出来事を、原因→結果の順序で整理して考える練習をします。
(原因 1)
わにがヒッポにかみついた
(結果 1)
お母さんがワニをほうり投げた
(原因 2)
ヒッポは1人で川に遊びに行って危ない目にあったから、お母さんに怒られた
(結果 2)
ヒッポは反省した
動物のフィギュアや「くさち」に見立てた緑色のフェルトなどを操作しながら、お話を自分の言葉で再現する練習をします。こうしたアクティビティを通して、それまでの語彙やお話の内容の理解を理解するアクティビティの総まとめをすることができます。
以上、「ちいさなヒッポ」を使った学習のアイディアをご紹介しました。
「ちいさなヒッポ」の著作者、マーシャ・ブラウンさんの絵本では、多くの方がご存じの「三びきのやぎのがらがらどん」もあります。
「三びきのやぎのガラガラドン」のアクティビティについては、また後日ご紹介しますね。
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