今週の絵本「りんごちゃん」のご紹介です。
「りんごちゃん」
著:中野 真典
出版:BL出版
泣きながらやってきた女の子の上からりんごが落ちてきて・・・
「パカッ!」
女の子はりんごちゃんに変身!
りんごちゃんになった女の子は、泣いていた理由も忘れて
「くるくる」
「くるりん」
「くるりん」
笑顔で楽しくおどります
表紙からお話の内容を想像
「りんごちゃん」の表紙には、鮮明な色使いのシンプルな絵が描かれています。
ページをめくる前に、表紙に描かれた絵を見て、どんなお話なのか、想像してみるように促します。
場面/登場人物・動物
①場面
お話を聞き、絵を見ながら、場面を特定する練習をします。
②お話に登場する人物・動物
「りんごちゃん」には、りんごちゃんとカラスしか登場しません。
だからこそ、限られた登場人物・動物について、理解や想像を深めていけるタイプの絵本です。
出来事の順番
お話を読んだ後、出来事を時系列に沿ってお話する練習をします。
自分の言葉で表現することが難しい場合、左にある写真のように、予め出来事を絵と文字であらわしたカードを作成しておき、カードを並べ替えながらお話の順番を思い出すように促します。
カードを並び終えたら、絵や文字を指さしながら、声に出して表現することで、絵や文字といった視覚支援教材を使わずに表現できる力を育てていきます。
推測
- 女の子は、はじめ、どうして泣いていたと思う?
- 食べていたりんごが女の子の頭の上に落ちていったとき、カラスはどんな気持ちだったと思う?
- 頭にすっぽりりんごがはまったとき、りんごちゃんはどんな気持ちだったと思う?
- りんごちゃんはどんな気持ちで踊っていたと思う?
短いお話の中でも、お話の内容と子ども自身の経験を組み合わせて、想像力をはたらかせて考える場面が登場します。
与えられた情報を理解するのみではなく、そこから考えを深めていくことは、学齢時以降、様々な情報をもとに考えをまとめ、論理的に結論を導いていく力につながっていきます。
幼い頃からの積み重ねが大切だからこそ、子どもたちが、考える力や理解し表現する力を楽しく身に着けられるよう支援していきたいですね。