前回、二次的障害として子どもが『自分に自信がもてなく』なってしまう、ということを、Auditory Processing Disorderとの関係でお話しました。

 

みなさん、お感じのことと思いますが、この自尊心の問題、なにもAuditory Processing Disorderに限ったことではありません。

 

何らかの形で発達につまづきのあるお子さんは、特に学齢児以降、“できないこと”を意識し始めたり、他の子と自分を比べたりするようになることなどを通して、自分に自信がもてなくなってしまうことが起こりがちです。

 

そのために、少し頑張ればできる課題に対しても“どうせできない”と最初からあきらめてしまったり、対人的にうまくお友達と関われなくなる、などの弊害が生じてしまいます。

 

その子の持つ力を伸ばしてあげる上でこの『自尊心』はとても大きな役割を果たします。

 

そのため、スピーチセラピーに携わってきた私にとって、いかに本人の『自尊心』を育ててあげるか、守ってあげるか・・・ということは、1番大事にしていることのひとつです。

 

では、そのお子さんに関わる大人たちができることとは、具体的にどういったことでしょうか。

まず、その子の持つ苦手なことや障害を見て見ぬふりをするのはよくありません。

本人がその苦手克服のためにがんばるのを助けるためにも、周囲の大人がその問題を直視し、それから派生する問題をどのように解決したらよいのか、子どもと一緒に考えてあげることが大事です。

 

たとえば、前回お話した“Auditory Processing Disorder”のあるお子さんの場合を考えてみたいと思います。

 

問題:聴覚情報の処理が難しいため、先生の指示に従えない場面が多くみられる。

現状の対応:先生の指示に従えないのは、子どもの意識の問題ととらえ、つい、「どうして、先生の言うことをしっかり聞かないの!」と叱ることが多い。

改善方法:子どもが怠けているのではなく、本人の難しさとしてとらえる。その上で、どうすれば、問題が改善するかと本人と一緒に考える。教室の前列に座る、授業中おしゃべりしているお友達から離れた席にしてもらう、先生に口頭指示に加えて、視覚的情報(指示を黒板に書いてもらう等)も提示してもらう・・・などなど。どうすれば、もっと先生の指示に従えるようになるかを考え、試してみる。また、他の子との比較ではなく、本人が何か、ほんの少しでもうまくできたら、それをしっかりと褒めてあげる。

 

いかがでしょうか。お子さんは、「自分はどうせダメなんだ・・・」というネガティブな気持ちの代わりに、「自分一人じゃない」「やればできる」というポジティブな気持ちをもつようになるのではないでしょうか。

 

そのほか、小さな子やペットなど、誰か(何か)を助けてあげる機会を持たせてあげることも、お子さんの自信向上につながります。 簡単なことではありませんが、日常的に上記の違いのほんの少し心がけるだけで、子どもへのことばかけ・働きかけが違ってくるでしょうし、問題に対する子どもの行動も違ってくるはずです。

 

―とかいう私も、息子に対して叱ってしまうことの多い日々です。

 

“ポジティブなことばかけ” “一緒に問題解決”、みなさん一緒にがんばりましょうね。

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