スピーチセラピーが関与する分野は本当に幅広いのですが、その1つの分野が吃音です。

吃音とは、簡単にいうと、言いたいことがあるのにことばがうまく出てこない状態で、ことばの一部を繰り返したり(おおおかあさん)、音を引き伸ばしてしまったり(おーーーかあさん)、あるいは言葉につまってしまう(・・・・・・おかあさん)状態をいいます。

症状が悪化すると、瞬きをしたり、体の一部をピクッと動かしてしまうなどの二次的障害が出てきてしまいます。

 

アメリカで大学院に通っている頃、吃音の授業の一環として、吃音体験をする、という実習がありました。

 

課題は以下のとおりです。

 

「あなたのことをまったく知らない人に、吃音の状態で電話をしなさい(5分以上)。」 

 

そこで、私は旅行会社に日本行きのチケット購入についての問い合わせの電話をしました。

 

電話口の相手の反応はどうだったでしょうか。

声のトーンから、相手が困っているように思えました。
そして、話すスピードがゆっくりになり、私を子ども扱いしているような口調にさえ感じてしまいました。

 

そして、私の反応は・・・

そういった相手の反応を感じ、どんどんナーバスになり、一刻も早く電話を切りたい気持ちでいっぱいでした。

たった5分の電話がこんなにも苦痛なものか、と実感した実習でした。

 

その苦痛を、たった5分ではなく、日常的に感じているとしたらどうでしょう。

本当につらい状況であることが容易に想像できることと思います。

 

 

吃音の原因ははっきりしていません。

遺伝・発達的要因・環境・不安などといった本人の心理的要因・・・これらの要因が組み合わさって吃音が生じる、といわれています。

 

治療としては、本人がつまらずにリラックスしていえることが目標のもと、治療ターゲットを、単語レベルから徐々に長い文章→会話レベルへと発展させていきます。

 

では、もし子どもの吃音に気づいた時、日常生活の中でできることは何でしょう。

 

まず、リラックスした口調ではなしかけてあげることが大切です。
また、子どもが何かお話しているときに、横から割って入ったりするのはよくありません。
子どもの話をしっかり聞いてあげましょう。
そして、ついやってしまいがちなのが、子どもの代弁。 子どもがことばにつまると、あるいはつまりそうになると、その子が言おうとしていることを代わりに言ってあげる・・・これは逆効果です。子どもが言おうをしていることを言い終わるまで、待ってあげましょう。

 

子ども自身がリラックスした状態で話せる − そういった環境作りが大切です。

 

それでも改善が見られない場合は、症状は悪化する前に言語聴覚士・スピーチパソロジストに相談しましょう。

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