子どもと一緒にスーパーに行き―
子 「ママー、お菓子買って!」
ママ「おうちにお菓子あるから、今日は買わないよ」
子 「やだー!これ、欲しい!」
ママ「ダメ。今日は買いません」
子 「やだー!買って買って!」
ママ「ダメって言ったでしょ!」
子 「やだー!ぜったいほしい!買ってぇ!うわー(大泣き)」
どうしてもお菓子を買ってもらいたくて、そのうちフロアに座り込み or 仰向けになって泣き始める子ども。
決して珍しくはない光景です。
周囲の人の視線も気になり、ママのストレスは最高潮になる瞬間です。
この大変な瞬間、みなさんならどうするでしょうか。
周囲の目も気になり、その場を切り抜けるため、仕方なく子どもの欲しがっているお菓子をカートに入れる方もいるでしょう。
その結果、どうなるでしょうか。
子どもは、ぐずれば欲しいものを買ってもらえるということを誤学習してしまい、次にスーパーに行っても同じようにぐずってしまうでしょう。
では、どうしたらよいのでしょうか。
実は、こうした大変な瞬間こそTeachable Momentなのです。
すなわち、こうした大変な瞬間こそ、子どもが大切なことを学ぶことができる、絶好のチャンスになりうるのです。
まず、子どもが落ち着くことが大切です。
決して声を荒げてはいけません。
ママが声を荒げると、子どもはさらにヒートアップし、ママの声が耳に届かなくなってしまいます。
落ち着いた声で語りかけたり子どもの背中をさするなど、子どもが落ち着くことができる方法を試してみましょう。
子どもが落ち着くことができたら、ゆっくりと落ち着いた声が語りかけます。
「今日は、お買い物に来る前に、お菓子は買わない約束をしたよね。おうちに帰ったら、〇〇くん / ちゃんの好きなお菓子、一緒に食べようね」
そして、おうちに帰ったら、約束通り、一緒にお菓子を食べましょう。
そしてー
- 買い物に行く前にお菓子を買わない約束をしたこと。
- 約束を守ることは大事であること。
- スーパーで泣いてしまって、ママもつらい気持ちになったこと。
- 最後は、がまんすることができてえらかったこと。
等を伝えます。
大変なプロセスですが、このプロセスを通して、子どもは
- 気持ちのコントロール
- 見通しを持つこと
- 他者の気持ちを理解し、思いやること
- 原因と結果
等を学ぶことができるのです。
反対に、その場を切り抜けるためにお子さんの欲しがるお菓子を買ってしまっては、上記のどれを学ぶことができないばかりでなく、泣けば欲しいものが手に入るという誤った学習により、問題行動が継続、あるいは悪化してしまう結果にもつながりかねません。
大変な時こそTeachable Momentであることを頭の片隅において、日々の子育て、がんばっていきましょう♪