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今日は、Child Mind Instituteのサイトに掲載されていた記事『How to Work Well With Your Child’s Therapist(子どものセラピストとうまく付き合っていく方法)』から、お子さんの療育を効果的にすすめていくのに必要なチームワークについて、お話したいと思います。

ここでいう「チームワーク」とは、担当セラピストと保護者が、お子さんの成長という共通の目標に向かって努力していくことを意味します。

私は、セラピストと保護者は対等の立場で、共に、大切なお子さんの成長をサポートしていく必要不可欠なチームメンバーであると考えています。

ですから、保護者がチームメンバーであるセラピストと良好なチームワークを築いていくことがとても重要です。

では、チームワークを築いていくための秘訣についてご紹介します。

  1. 例えば、臨床心理士は全体発達を見る専門家で、言語聴覚士は言語発達の専門家、理学療法士は身体発達の専門家で、作業療法士は微細運動や感覚の専門家です。しかし、お子さんを一番よく知っているのは保護者であり、「お子さん」の専門家は保護者なのです。セラピストは、お子さんの専門家である保護者の方が、お子さんをどのように見て、どのように感じ、どのように考えているのかを理解することで、より良いセラピーを実施することができるのです。 

  2. セラピーは通常、週に1回から2週に1回の頻度で行われます。ですから、セッションとセッションの間に起きたこと、疑問点や心配点があれば、セラピストに知らせてください。ただ、セラピストとの面談の時間は限られているかもしれません。効果的に伝えられるよう、セラピストに伝えたいことをあらかじめ考えて整理しておくことをおすすめします。
  3. 困っていること、悩んでいることがあったら、セラピストに相談しましょう。セラピストは即座に解決法を提示できる場合とできない場合があるかもしれませんが、保護者とセラピストが一緒に考えていくことで、解決に向けた一歩を踏み出せるかもしれません。
  4. セラピー場面、園/学校、家庭など、場面によってお子さんの様子が異なることがあります。セラピストはセラピー場面のお子さんしか見ることができません。そのほかの場面での様子をセラピストに伝えることで、セラピストは、より的確にお子さんを理解しサポートすることができます。
  5. セラピストの考えに同意できないとき、どうしているでしょうか。繰り返しますが、セラピストと保護者は対等です。セラピストの考えに同意できないからといって、ご自身の考えを否定する必要はありません。むしろ、そのような場合は、セラピストがなぜそのように考えるのか、その理由を聞いてみましょう。理由を聞いたら納得できる場合もありますし、話し合うことで別の解決策がみつかるかもしれません。

いかがでしたでしょうか。

保護者の方々がセラピストと良いチームワークを築くための秘訣についてまとめてみました。

セラピストと保護者は、「お子さんの成長」という共通の目標に向かって努力していますが、お子さんを見る視点や立場は異なります。だからこそ、チームワークによって多角的にお子さんの成長をサポートすることができるのです。

保護者の皆様が、担当セラピストと良いチームワークを築いていけるよう、応援しております!