3月になり、ほんのりと春の気配を感じるようになってきましたね。
そろそろ、タネまきの季節かもしれません。
ーということで、今週は、タネの一生が描かれている絵本「ちいさいタネ」をご紹介します。
「ちいさいタネ」著:エリック カール 翻訳:ゆあさ ふみえ 出版:偕成社
秋になり、強い風に吹かれてタネが運ばれていきます。たくさんのタネの中でも特別ちいさいタネが、仲間と一緒に旅に出ます。
ちいさいタネは困難を乗り越えながら、芽を出し、土の中でしっかり根をはり、ずんずん大きくなり、見事な花を咲かせます。
そしてまた秋になり、花びらが落ち、葉が落ち、そして、タネでいっぱいになったあたまから、タネたちが飛び出し、そしてまた、タネの旅が始まっていく
ーそんなお話です。
この本では、植物に関する語彙やお話の理解だけでなく、「タネの一生」という時間の流れや季節の理解など、学べることが多く、英語の原作は、アメリカの小学校の授業でもよく使われています。
では、この絵本を使った学習のいくつかをご紹介します。
季節の語彙
植物の部位
場面をあらわす語彙
天気に関する語彙
等々
主人公、場面、出来事を特定し、それらの情報を使いながらお話を要約する練習をします。
といった出来事をそれぞれの季節に当てはめていきます。
このアクティビティの前段階として、「春」「夏」「秋」「冬」といった四季の概念と季節がめぐってくる順番を理解しておく必要があります。この理解が不十分な場合は、「季節の理解」のみを取り出して練習することで、より確実な理解を導くことができます。
そして最後に、タネの一生を体験するというアクティビティもあります。
絵本を読んだ後、タネをまき、芽が出て花が咲いて、花びらが落ちて、そしてまたタネができる、という流れを経験しながら、観察日記をつけてみるのもいいですよね!
以上、「ちいさいタネ」を使った学習のアイディアをご紹介しました。
「ちいさいタネ」は、エリック・カールさんの色鮮やかな絵の描写も素晴らしい絵本です。
エリック・カールさんの著作には、「はらぺこあおむし」や「くまさん くまさん なにみてるの?」「しろくまくん なにが きこえる?」などもあります。そういった幼いお子さんが楽しめる絵本に比べると、この「ちいさいタネ」は文字数も多く、季節の概念理解も求められるため、年中・年長さん~小学校低学年のお子さん向きかもしれません。
絵本を読まれた方のレビューによると、タネの一生を人の一生と重ねて読まれた方や、読む人やその時期によって様々なとらえ方ができると感じた方もいらっしゃるようです。そういった意味で、親子で楽しめる絵本なのだと思います。
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