ある日のことですが、セラピーのためにスピーチルームにやってきた男の子に

“What is autism? (自閉症って何ですか?)” 

と突然聞かれました。

その生徒は、自閉症を持つ男の子でした。

私が初めて彼に出会ったのは、その時から3年ほど前のことだったのですが、その当時は、頻繁にパニックを起こし、自傷他傷・叫び声をあげる・物を壊す・・・などの行動を頻繁におこしてしまうお子さんでした。

そのお子さんが、行動的にも言語的にも大きな成長をみせ、自分が持つ『自閉症』というものについて興味を持ち始めたのです。
そのきっかけはよくわかりません。
でも、彼の口調・様子から、決して”autism”について否定的にとらえている様子はなく、ただ、率直に”autism”についてもっと知りたい、という気持ちがあらわれていました。
彼は、まぎれもなくTeenagerであり、自分と他者の違いに気づき始めていたのです。
たまたまその違いが“Autism”だったのです。

その時、周囲の大人は彼の疑問・つぶやきをしっかりと受け止め、ポジティブな方向に導いてあげる必要があります。

私は以下の質問を皮切りに、その日、彼と”autism”についてじっくりと話し合いました。

“Why are you asking me the question? (どうして私にそのことを聞くの?)”
“What do you know about autism? (自閉症について君はどんなことを知っているの?)”

アメリカでスピーチパソロジストとして働く中で、中学生や高校生ぐらいになると子ども自身が、「僕は自閉傾向があって・・・」「私は学習障害があるから・・・」と自分の障害について話す場面をよく出会います。

スピーチ・パソロジストやサイコロジスト、Special Educationの先生などが、子どもの保護者と連絡をとりながら、時期をみて子どもの障害について子どもにわかるように説明することもあります。

もちろん、子どもと保護者の意向によりますが・・・。

子どもが自閉症について知るための本やビデオも数多く出版されています。

中学生くらいになると、子ども自身もIEPミーティングにも参加して、自分の長所短所・課題についての議論に加わるケースもみられます。
これらは、『自立』を重んじるアメリカ文化があってこそ、だとは思います。
しかし、子どもが大きくなり、社会に出て行ったときに社会の人々に理解してもらうためには、まず子どもが自分自身について理解しておくことはとても大事なことだと思います。

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