アメリカからの引っ越しの際にたくさんのセラピーグッズを処分してしまったのですが、帰国後、「持って帰ればよかった!」と後悔しているおもちゃがあります。
その中の1つが
Wind Up Toys
いわゆる「ぜんまい仕掛けのおもちゃ」なのですが、このおもちゃ、小児のスピーチセラピーでは必須アイテムともいえます。
たとえば・・・
1. 共同注意
他者と一緒にあるものに注意を向けることを「共同注意」と言いますが、アイコンタクト、指差し等が関与するこの「共同注意」は、コミュニケーションの発達上とても重要な能力で、通常、生後10ヶ月前後でできるようになります。この「共同注意」を促すにもWind Up Toysが大活躍!おもちゃとお子さんを交互にみたり、おもちゃを指差しながら「すごい!」「ぴこぴこ動いてるね!」などの声かけを通して、お子さんと「楽しい!」を共有します。
2. 要求表現
「ことばがまだ出ない。でももうすぐことばにつながりそう!」という発達段階にあるお子さんには、要求表現を引き出すことが効果的です。そこで、このWind Up Toys! このおもちゃたちのぜんまいを回すのって、実は、幼いお子さんには至難のわざ。そこで「やって」「まわして」「もっと」などのことばや身振りの発信を促すのにこのおもちゃが大活躍です。
3. 語彙
Wind Up Toysは、基本語彙を学ぶにも最適です。
2. 要求表現でも言及した「やって」「まわして」「もっと」に加え、「動く」「止まる」といった動詞、「速い」「遅い」等の形容詞、色名などに触れることもできます。
4. 指示に応じる
「ちょうだい」「ここにおいて」等の簡単な指示に応じる力を促すこと取り組みにも大活躍です。
5. 原因と結果
言語発達において「原因と結果」を理解することはとても重要です。この「原因と結果」の基礎的な理解として「ぜんまいを回す→動く」という因果関係を理解することができます。
6. 位置を表す前置詞
「テーブルの上に置こうね」「トンネルの中に入っていったね」「椅子の下に行ったよ」等、位置を表す前置詞の理解を促すこともできます。
ざっとリストアップしてみただけでも6つのセラピー効果が期待できるWind Up Toys。
う〜ん、やっぱり、持って帰って来ればよかった!
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