ひらがな練習ワーク 濁音&半濁音・拗音・促音・長音編

ひらがな練習ワーク 濁音&半濁音・拗音・促音・長音編をご紹介!   ひらがな学習の中でもつまずきやすい、濁音(゛)&半濁音(゜)、拗音「ゃ」「ゅ」「ょ」、促音「っ」、長音にターゲットを絞った教材を作成しました。 それぞれのターゲット音を含む単語を厳選し、 カルタ遊びを使った聞き取り練習 正しい表記を選択する練習 書き取り練習 等のアクティビティーを通して、子どもたちが無理なく、濁音(゛)&半濁音(゜)、拗音「ゃ」「ゅ」「ょ」、促音「っ」、長音をマスターできるように構成しました。     こだわったのは、とにかく「スモールステップ」。   子どもたちが、難易度が上がっていることに気づかないくらいの「スモールステップ」で構成されています。   もう一つ。   「書ける」ようになるための練習の前に「読める」ようになる練習ができるように構成されています。 ことばの発達は、まず「理解できること」が重要。 文字の獲得も同じです。 読めなければ、何度書いても理解にはつながらず、コミュニケーションとして使える表現手段にはなりません。   子どもたちが楽しみながら取り組んでいるところを思い浮かべながら作成した『ひらがな練習ワーク 濁音&半濁音・拗音・促音・長音編」ぜひお試しください!   内容や使い方についてのご質問がございましたら、どうぞお気軽にご連絡ください♪

吃音セラピー 間接法 vs. 直接法

以前の記事でも吃音についてお話しましたが、今日は、吃音のセラピーについてお話したいと思います。 吃音セラピーは、『間接法』と『直接法』に大別できます。 間接法 間接法とは、吃音症状に関節的にアプローチする方法で、環境調整に働きかけていきます。 環境調整には、以下のような項目が含まれます。 生活のリズムを見直し、ゆったりと過ごせるようにする。特に朝や夕方など忙しくなりがちな時間帯の過ごし方に気をつける。 家族がゆっくり落ち着いたトーンで話す。 お子さんとお話する時は、お子さんが話し終わってから話す(お子さんの話を途中で遮ったり、途中で話題を変えたりしない)。 お子さんと一対一でゆったりと関わる時間を確保する。 兄弟一緒にいる場面で、先を争うように大人に話しかけようとする状況になった場合は、「順番に話す」「1人が話をしている時は、途中で割り込まない」等のルールを決める。 吃音に対してネガティブな思いを持たないようにするため、「落ち着いて話しなさい」と言ったり、お子さんの話し方を否定したりしない。お子さんの話を最後まで聞き、話し終わってから、お子さんの話の内容をまとめてあげたり別の言い方をしながら、(自然な形で)ゆっくりと落ち着いた話し方の見本を見せる。   直接法 お子さんの吃音に直接的に働きかけていく方法です。 例えば 話すスピードのコントロール 早口とゆっくりな話し方を聞き分ける 早口とゆっくりな話し方を使い分ける ゆっくりな話し方を練習する スムーズな話し方(smooth speech)の練習 つまる話し方(bumpy speech)とスムーズな話し方(smooth speech)を聞き分ける。 つまる話し方(bumpy speech)とスムーズな話し方(smooth speech)を使い分ける。 お子さん自身の話し方について、つまる話し方(bumpy speech)かスムーズな話し方(smooth speech)かを特定する。   ここで、スムーズに話すコツも練習します。 Slow Rate:ゆっくり話す。 Light Contact:唇・歯・顎・舌・頰・声帯等、発声に必要な器官の力を抜き、「軽いタッチ」を意識して発声する。 Easy Start:息を吐きながら発声する。 Pausing:単語と単語の間に一呼吸入れながら話す。     *直接法あるいは間接法の選択、また治療法の選択については、お子さん一人一人の様子を見て慎重に選択する必要があります。 吃音に関するご心配がある場合は、言語聴覚士にご相談ください。      

急がば回れ~幼児語の役割~

「いずれ、きちんとした単語で言わなければならないのですから、あえて赤ちゃん言葉を教える必要はないと思うんです。『ママ』ではなく『お母さん』、『ブーブ』ではなく『車』と、最初から教えたらいいと思うんですがー。」 少し前の話ですが、言葉が出そうで出ない段階のお子さんのセラピーのしていた場面で、そのお子さんのお父様が質問をしてくださいました。   我が子のことばの発達に遅れがあり、「1日でも早くことばが出るようになってほしい」「近道があるのならば、近道をさせてあげたい」という親心。焦る気持ちもよくわかります。   ただ、ここはぐっとこらえて、お子さんの発達段階にあったことばかけをしながらお子さんの成長を信じて見守っていただきたいのです。   なぜでしょうか?   1. 幼児語の多くは子どもが発音しやすい音で構成されている ことばが出そうで出ない、あるいは出始めたばかりのお子さんは、発音するために必要なお口や舌の機能が未熟です。そんなお子さんが発音しやすい音が母音(あ・い・う・え・お)や唇で作る音(マ行・パ行・バ行)なのです。 ママ パパ マンマ ブーブ(車) モーモ(牛) これらはすべて、母音・唇で作る音で構成されたことばです。それ以外の音が含まれている幼児語ももちろんありますが、そういったことばの中でも、ことばが出始めたばかりのお子さんにとっては、母音・唇で作られる音で構成されていることばの方が言いやすいことばなのです。   2. 幼児語には擬音・擬態語が多く使われている→わかりやすい 犬を表す「ワンワン」、牛を表す「モーモ」、飛行機の擬音である「ブーン」等、幼児語には擬音・擬態語が多く用いられています。様子や音を表すことばはそのことばが表すものとの関連性が高く、擬音・擬態語を使ったことばかけは、こどもにとって理解しやすいことばなのです。   3. 「わかる!」「伝えられる!」自信 「ママ・パパの言っていることがわかる!」「ママ・パパに言いたいことを伝えることができる!」という実感は自信につながります。そして、「もっともっとママ・パパとお話したい!」という気持ちにつながり、そのモチベーションこそがことばの発達につながるのです。 幼児語を使う時期をスキップして最初から大人が使う表現を使ってお子さんに話しかけていると、お子さんが大人の言うことを理解しづらいだけでなく、お子さんがその言葉を言えるようになるまでにも時間がかかることになってしまいます。すなわち、近道をしているようで、実はかえって時間のかかる関わりをしてしまっていることになるのです。 「早くおしゃべりできるようになってほしい」という思いがあっても、ことばの発達を促すには『急がば回れ』が効果的であることがおわかりいただけたかと思います。 お子さんの成長段階にあったことばかけをしながら、お子さんの発達する力を大事に育ててあげましょう。  

様子を表すことば〜感触あそびから〜

ことばの発達は、毎日の生活体験の中で促してあげることが一番!     ーということで、今日は、感触あそびを通して、触った感じや音を表す表現を理解するアクティビティーをご紹介します。 目的 ①小麦粉・塩・米を触った感触の違いを感じる ②小麦粉・塩・米による音の違いを聞き取る ③感触(フワフワ、サラサラ、ザラザラ)を表す言葉の理解 ④音(サァー、ザァー)を表す言葉の理解 材料 小麦粉、塩、米 大きめの容器(3つ) スプーン、フォーク、お椀など 敷物(オプション) 手順 ①大きめの容器に、小麦粉、塩、米を別々に入れ、それぞれの容器を少し離しておく。 ②それぞれの容器にスプーンやフォーク、お椀などを入れる。 ③子どもに、それぞれの材料を触ったり、スプーンを使ってお椀に入れる見本をみせながら、感触を表す言葉(フワフワ、サラサラ、ザラザラ)や音を表す言葉(サァー、ザァー)をかける。     *ブルーシートなど、粉類がこぼれてもよいようなシートを敷いておくと、後片付けが簡単です 🙂 アレンジ方法 今回は、小麦粉、塩、米を使いましたが、生活の中には、他にも、ごま、綿、砂、土などいろいろな感触の素材がありますよね!さまざまな素材に触れる体験を通して、様々な感触や音を表す語彙を広げてあげましょう。

声のトーン

コミュニケーションはバーバルコミュニケーション(言葉によるコミュニケーション)とノンバーバルコミュニケーション(言葉以外の手段を用いたコミュニケーション)の2つに大別されます。   実際のコミュニケーション場面では、言葉そのものが伝える情報よりも言葉以外の手段で伝えられる情報の方が多いことが指摘されています。   ノンバーバルコミュニケーションって何? ノンバーバルコミュニケーションとは、顔の表情や視線、身振り、姿勢、声のトーンが含まれます。言葉が伝える内容だとすると、ノンバーバルコミュニケーションはその内容を『いかに』伝えるか、ということになります。   声のトーン 今日は、そのノンバーバルコミュニケーションの1つ、声のトーンについてお話したいと思います。     まずは、2人以上のグループでできる簡単なアクティビティーをご紹介。   「そろそろ、出かけよう」 「このお菓子、おいしい」   まずは、上の2つの言葉を色々な気持ちで言ってみてみださい。 どの気持ちを込めて言っているかは他のメンバーには伝えないでください。 例えば、嬉しい気持ち、悲しい気持ち、イライラした気持ちで・・・   同じ言葉を聞いた人はどのような印象を持ったでしょうか。またどのような状況を思い浮かべたでしょうか。   嬉しい気持ちで「そろそろ出かけよう」と言った時、その言葉を聞いた人は、どこか、楽しいところに出かけるところを想像したのではないでしょうか。 悲しい気持ちで言った時は、それを聞いた人は、あなたが行きたくないところに行かなければならない状況を思い浮かべたかもしれません。 イライラした気持ちで言った言葉を聞いた人は、一緒に出かける人の準備が遅くてイライラしている人の気持ちを想像したかもしれません。   このように、同じ言葉でも、どのような声のトーンで言うかによって、相手に与える印象は大きく異なります。   コミュニケーション場面では、自分の言動が相手にどのように伝わるのか、また、相手がどのような気持ちなのかを正しく理解する力が求められます。   声のトーンを理解することは、社会性の発達という視点だけではなく、大人が日常生活を送る上でも重要です。   声のトーンを意識して、よりスムーズにコミュニケーションを心がけましょう。          

見通しを持つ力と場面切り替え

「公園に連れていきたいのだけど、行ったら、なかなか帰れなくて・・・」 「テレビを消そうとすると、大泣きで・・・」     ことばの相談をお聞きしている際によく耳にする悩み事です。   楽しいこと、好きなことをやめなければならないのが辛いは、大人も一緒。 愚図るお子さんの気持ちもよ〜くわかります。   けれども、他の用事があったり、テレビを見過ぎることは良くないという思いがあったり・・・で、言うことを聞いて欲しい。   そんな時、私はよく、お子さんが見通しをもてるような言葉かけをするようにアドバイスしています。   例えば、公園からなかなか帰ることができない場合ー   公園に行く前に、「今から公園に行って、30分たったらおうちに帰るよ」といったような予定を伝えておく。 公園に行き、遊んでいる時に、「あと10分たったら帰るよ」「あと5分だよ」というように、残り時間を伝え、お子さんが心の準備ができるようにする。 「帰るよ」という声かけに応じることができた時は、しっかりと褒めてあげる。   テレビの場合も同じです。 テレビを見る前に、「30分だけね」ということを伝えておき、突然テレビを消すのではなく、消す数分前には予告をしておく。指示に応じて行動できた場合は、しっかりと褒める!   時間は目に見えない概念なので、幼いお子さんには理解しにくいものです。   キッチンタイマーを使うのもいいですし、視覚的処理に優れているお子さんの場合は、Time Timerという、残り時間が赤で表示されるタイマーも効果的です。   あともう一つ大事なことですが、「あと30分」とお子さんに伝えた場合には、その時間をしっかり守ってあげることも大切です。   ついつい、公園で会ったママとのおしゃべりに夢中になり、「あと30分」と言ったにもかかわらず、そのままズルズルと1時間話し込んでしまった・・・ということが続くと、時間の概念が身につきにくいだけでなく、「あと30分で帰るよ」という言葉の重みもなくなってしまいます。   お子さんが見通しを持って行動できるようになると、子育てがぐっと楽になります。 それまでが大変ですが、丁寧な関わりを続けていくことで、お子さんの見通しを持つ力が徐々についていきます。 お子さんの成長を信じて、一歩ずつ歩いていきましょう。  

「持って帰ってくればよかった」おもちゃ編

前回の記事で「持って帰ってくればよかった」手作り教材グッズをご紹介しましたが、今日はそのおもちゃ編。   セラピーで使用していたおもちゃの多くは、引越し時に日本での収納場所の問題でやむなく処分したのですが、その中でも「やっぱり持って帰って来ればよかった」と思うおもちゃがあります。   今日はそのいくつかをご紹介。   1. Mr. and Mrs. Potato Head 何よりも持って帰らなかったことを後悔しているアイテムがこれ!   ことば ーリクエスト表現:「○○ちょうだい」「手伝って」等の要求表現 ー身体部位の理解・表出 ー2語連鎖:「黒い帽子」「赤い靴」等の2語連鎖の表現の練習 ー順番:順番にピースを選ぶことで順番の理解の練習   等、幅広い目的で使用できる優秀なおもちゃです。   2. What’s In Ned’s Head そして、”What’s In Ned’s Head” これも、あらゆる目的で使える多機能なセラピー道具です。   Nedの頭の中にセラピー目標に沿ったアイテムや絵カードを入れ、子どもにひとつずつ取り出してもらいます。 ことば:単語・語連鎖を表すアイテムや絵カードを取り出し表現する練習のほか、取り出したアイテムの属性(色・形・大きさ・匂い・カテゴリー・用途等)を表現する練習も。 構音:ターゲットの音を含む絵カードやアイテムを入れ、目標に沿って単語や文レベルで目的音を練習。 ソーシャルスキル:気持ちを表すカードを入れ、気持ちを推測したりその気持ちになる状況を考える練習。   3. Elefun 着席課題から少し動きを入れたい時に大活躍のこのおもちゃ。 象の鼻から飛び出すちょうちょをあみでとるゲーム。   ことば:「ちょうちょ」「とれた」「とんでる」「赤い」「きれい」等の名詞・動詞・色名・形容詞に加え、「赤いちょうちょ」「黄色いちょうちょ」「2ひき、とれた!」等の語連鎖表現の練習 ソーシャルスキル:順番や勝敗の理解と受容、相手を思いやることばかけ等の練習   4. Genga Jengaは主に小学校高学年から中・高校生に大人気のおもちゃ。 言語・構音・ソーシャルスキル等、様々なセラピー目標に沿った使用が可能な多機能おもちゃです。 しかも、「倒さないように」スリル感を楽しみながら、セラピーのアクティビティーを行うことができます。   5. Guess Who […]

「持って帰って来ればよかった」手作り教材グッズ編

先日の記事(「Wind Up Toys / ぜんまい仕掛けのおもちゃ」)で「持って帰ればよかった」アイテムを紹介しましたが、その「持って帰ればよかった」シリーズで今日ご紹介したいのが、手作り教材用グッズ。   アメリカで住んでいたところの近くにクラフト専門店のMichaelsや教育グッズ専門店のLakeshore Leaningがあり、手作りセラピーグッズの材料調達を口実に頻繁に通っていました。   帰国時、使い残しのグッズも数多し。   先日の記事でお話したように、「もったいない」と思いつつ、引越し費用や収納場所を考えて処分したものが数多くあります。   帰国して数ヶ月経ち、「やっぱり持って帰ってくればよかった」と思うものの中から、今日は、クラフトグッズをご紹介。 アイススティック   2. クラフト用目玉   3. フェルト   4. ホワイトボード&ペン 5. ラミネートフィルム   上記のどれも日本で簡単に手に入るものです。だからこそ処分してきたものではあるのですが、「今すぐここでこのお子さんと!」と思う時に「あ、ない!」と気づく瞬間がなんと多いこと!   帰国、あるいは引越し予定があるセラピストの方々、ご参考にしていただければ幸いです。   次回は、「持って帰って来ればよかった」おもちゃ編をお伝えしたいと思います。

Wind Up Toys / ぜんまい仕掛けのおもちゃ

アメリカからの引っ越しの際にたくさんのセラピーグッズを処分してしまったのですが、帰国後、「持って帰ればよかった!」と後悔しているおもちゃがあります。 その中の1つが Wind Up Toys いわゆる「ぜんまい仕掛けのおもちゃ」なのですが、このおもちゃ、小児のスピーチセラピーでは必須アイテムともいえます。 たとえば・・・   1. 共同注意 他者と一緒にあるものに注意を向けることを「共同注意」と言いますが、アイコンタクト、指差し等が関与するこの「共同注意」は、コミュニケーションの発達上とても重要な能力で、通常、生後10ヶ月前後でできるようになります。この「共同注意」を促すにもWind Up Toysが大活躍!おもちゃとお子さんを交互にみたり、おもちゃを指差しながら「すごい!」「ぴこぴこ動いてるね!」などの声かけを通して、お子さんと「楽しい!」を共有します。   2. 要求表現 「ことばがまだ出ない。でももうすぐことばにつながりそう!」という発達段階にあるお子さんには、要求表現を引き出すことが効果的です。そこで、このWind Up Toys! このおもちゃたちのぜんまいを回すのって、実は、幼いお子さんには至難のわざ。そこで「やって」「まわして」「もっと」などのことばや身振りの発信を促すのにこのおもちゃが大活躍です。   3. 語彙 Wind Up Toysは、基本語彙を学ぶにも最適です。 2. 要求表現でも言及した「やって」「まわして」「もっと」に加え、「動く」「止まる」といった動詞、「速い」「遅い」等の形容詞、色名などに触れることもできます。   4. 指示に応じる 「ちょうだい」「ここにおいて」等の簡単な指示に応じる力を促すこと取り組みにも大活躍です。   5. 原因と結果 言語発達において「原因と結果」を理解することはとても重要です。この「原因と結果」の基礎的な理解として「ぜんまいを回す→動く」という因果関係を理解することができます。   6. 位置を表す前置詞 「テーブルの上に置こうね」「トンネルの中に入っていったね」「椅子の下に行ったよ」等、位置を表す前置詞の理解を促すこともできます。   ざっとリストアップしてみただけでも6つのセラピー効果が期待できるWind Up Toys。 う〜ん、やっぱり、持って帰って来ればよかった!    

声の大きさ

先日お会いしたお子さん。 数日前にお葬式に参列したとのこと。参列した方々の話す様子を見て「小さな声でお話する」ことを学んだそうです。 さっそく、セラピーの場面でそのスキルを披露してくれました。 場面に合わせて、声の大きさを調節するスキル、社会生活をおくる上でとても重要なソーシャルスキルです。 例えばー クラスで発表をする時は大きな声が必要ですが、図書室では小さな声を使うが適切です。 休み時間中に鬼ごっこをしている時は大きな声を出しますが、こけてしまったお友達のそばにかけよって「大丈夫?」「痛い?」と声をかける時は、鬼ごっこをしている時より小さな声になるでしょう。 家でも、帰宅時「ただいまー」という時の声と、就寝時に布団に入ってからお母さんとお話する声は大きさが違うはずです。 このように、場面に応じてそれぞれ適切な声の大きさがあります。   また、声の大きさは相手に与える印象にも影響をあたえます。 就職の面接試験で小さな声で応答していては自信がないと思われてしまうかもしれません。 反対に、コンサートや映画館で大きな声でお話してしまっては「非常識な人」と思われてしまうでしょう。   文化によっても声の大きさの基準は異なります。   「声の大きさ」に視覚的に理解する教材として、以前作成した”Voice Level Chart“をご紹介したいと思います。   1.声を大きさを理解するチャート:声の大きさの違いを説明し、それぞれの大きさをデモンストレーションします。 Voice Off Soft Voice Talking Voice Outside Voice Screaming Voice 2. それぞれの声の大きさのレベルを使うのに適した場面の選択しながら、なぜ、その声の大きさが適切なのかについてお話します。   3. 教材で学んだことを実際の場面でいかせるよう、生活の中適切な声の大きさを使えている時はしっかり褒めてあげ、間違った使い方をしている時は適切な大きさを伝えます。   社会生活を送る上で大切なソーシャルスキルの1つである「適切な声の大きさの使い方」 参考にしていただければ幸いです。